冬が近づくたびに、スキーヤー・スノーボーダーの頭を悩ませる問題。 それが、「リフト券、高すぎ問題」です。
人気のスキー場では、土日のリフト1日券が7,000円、8,000円を超えることも当たり前。家族4人で行けば、リフト券だけで一瞬にして数万円が吹き飛んでしまいます。
「もっと安く滑る方法はないの…?」
早割やWeb購入も良いですが、もしあなたが特定のスキー場(例えば「プリンス系」や「白馬」)にシーズン中何度も行くのであれば、最強の節約術が存在します。 それが「株主優待」です。
「株(かぶ)なんて難しそう…」 「大金持ちがやることでしょう?」
そう思うかもしれませんが、実はこれ、「そのスキー場のファン」にとって、最も賢く、お得に滑るための「裏ワザ」なのです。 この記事では、株主優待が全くわからない初心者の方でも分かるよう、その仕組みと魅力を徹底解説します!
そもそも「スキー場の株主優待」って何?
すごく簡単に言うと、「いつもウチのスキー場(ホテル)を使ってくれてありがとう!という会社からの『お礼の品』」です。
- 仕組みは?
- スキー場を運営している会社(※上場企業)の「株」を買う。
- あなたは「株主(かぶぬし)=その会社のオーナーの一人」になる。
- 会社が「オーナーになってくれてありがとう!」と、年に1〜2回、割引券や無料券などの「優待品」を自宅に郵送してくれる。
- 誰に向いている?
- シーズン中、同じ系列のスキー場に3回以上行く人。
- スキーもホテルも「プリンス系」をよく使う家族。
- 白馬バレーのスキー場が大好きな人。
- 「どうせお金を使うなら、賢く節約したい」と考えている人。
リフト券が安くなる!注目の「スキー場運営会社」3選
では、具体的にどの会社の株を買えば、リフト券が安くなるのでしょうか? 日本のスキーリゾートを語る上で欠かせない、代表的な3社をご紹介します。
①【リゾートの王様】西武ホールディングス
- こんな人にオススメ: 「苗場」「かぐら」「軽井沢」「富良野」など、プリンス系の大型リゾートが大好きな人。
- 主な対象スキー場:
- 新潟: 苗場スキー場、かぐらスキー場、妙高杉ノ原スキー場
- 長野: 軽井沢プリンスホテルスキー場、志賀高原 焼額山スキー場
- 北海道: 富良野スキー場
- …など、全国のプリンススノーリゾート
- 優待の「中身」は? (※100株保有の場合)
- リフト割引券: スキー場のリフト1日券(おとな)が正規料金から30%OFFになる券が10枚もらえます。(例:8,000円の券なら2,400円割引!)
- ホテル割引券: プリンスホテルやザ・プリンス グランドリゾートの宿泊が割引になる券。
- レストラン割引券: ホテル内のレストランが割引になります。
- ポイント: リフト券だけでなく、宿泊や食事までトータルでお得になるのが西武(プリンス)の強み。家族旅行や「お泊まりスキー」が多い人には最強の優待です。
- ▼公式サイトで優待情報をチェック
②【白馬の覇者】日本スキー場開発
- こんな人にオススメ: 「白馬バレー」がホームゲレンデの人。「川場」や「菅平」によく行く人。
- 主な対象スキー場:
- 長野(白馬): 白馬八方尾根、白馬岩岳、つがいけマウンテンリゾート、鹿島槍
- 群馬: 川場スキー場
- 長野: 菅平高原スノーリゾート
- …など、同社が運営するスキー場
- 優待の「中身」は? (※100株保有の場合)
- リフト割引券: なんとリフト1日券が「50%OFF(半額)」になる驚異の割引券がもらえます。(※割引上限あり)
- 複数人OK: 1枚で最大5名まで「全員30%OFF」にする使い方も可能。
- レンタル割引: スキー・スノボのレンタルも割引になります。
- ポイント: 「50%OFF」という割引率の高さが魅力。友達と大勢で行く場合も「全員30%OFF」が使えるため、グループで一人が持っているとヒーローになれる優待です。
- ▼公式サイトで優待情報をチェック
③【リゾート開発】東急不動産ホールディングス
- こんな人にオススメ: 「ニセコ」「ハンターマウンテン」「たんばら」など、東急系リゾートが好きな人。
- 主な対象スキー場:
- 北海道: ニセコ東急 グラン・ヒラフ
- 栃木: ハンターマウンテン塩原
- 群馬: たんばらスキーパーク
- 長野: 蓼科東急スキー場
- …など、全国の東急スノーリゾート
- 優待の「中身」は? (※100株保有の場合)
- リフト割引券: 対象スキー場のリフト券が割引価格で購入できます。(例:グラン・ヒラフ 1,000円割引、ハンターマウンテン 50%OFFなど)
- ホテル優待券: 東急ハーヴェストクラブなど、系列ホテルの宿泊割引券もセットになっています。
- ポイント: スキーだけでなく、ゴルフやホテル(東急ハーヴェストクラブ)など、年間を通してリゾートを楽しむ人にとって価値の高い優待です。
- ▼公式サイトで優待情報をチェック
【最重要】株主優待の「メリット」と「落とし穴」
ここまで良いことばかりを紹介してきましたが、株主優待は「投資」です。 魔法の割引券ではありません。必ず知っておくべき「メリット」と「リスク」があります。
メリット
- 圧倒的な割引率: 早割やWeb割よりも割引率が高い(例:50%OFF)場合が多く、シーズン中に何度も行くなら、リフト券代だけで投資額の元が取れる(利回り)ことも。
- 配当金ももらえる: 優待とは別に、会社の利益に応じて「配当金(お小遣い)」がもらえることがあります。
- 「オーナー」気分を味わえる: 自分が株主のスキー場に行くと、ちょっと誇らしい気分になれます(笑)
デメリット(=落とし穴)
- 【最重要】株価は変動する(元本割れリスク) これが最大のリスクです。例えば、10万円で買った株が、8万円に値下がりする可能性は常にあります。優待で1万円得しても、株価で2万円損したら意味がありません。 (※逆に12万円に値上がりする可能性もあります)
- 優待をもらうには「お金(投資金)」が必要: 優待をもらうには、最低「100株」を買う必要があります。 (例)株価2,000円の会社なら、2,000円×100株=約20万円 が初期費用として必要です。
- 優待は「いつ買っても」もらえる訳ではない: 優待をもらう権利が確定する日(「権利確定日」といいます)に株主である必要があります。西武や東急は「3月末」、日本スキー場開発は「7月末」など、会社によって決まっています。
結論:「株主優待」は本当にお得なの?
結論:特定のスキー場に愛があり、長期的に「応援」するつもりの人にとっては、最強にお得です。
- おすすめしない人:
- 「短期で儲けたい」「損するリスクは1円も取りたくない」
- 毎年、滑るスキー場がバラバラな人。
- 絶対おすすめな人:
- 「毎年、苗場と軽井沢には家族で3回以上泊まりでいく」
- 「ホームゲレンデは白馬八方か、つがいけだ」
- リスクを理解した上で、節約とスキー(趣味)を両立させたい賢い大人。
どうやって買うの? 「証券会社」(ネット証券のSBI証券や楽天証券など)で口座を開けば、誰でもスマホから簡単に買うことができます。
まとめ
「スキー場の株を買う」と聞くとハードルが高そうですが、やっていることは「超お得な割引券を、数年分のリフト券代で先払いして買う」ようなものです。
もしあなたが「プリンスホテル」や「白馬」のヘビーユーザーなら、それはもはや「投資」ではなく、自分の趣味を豊かにするための「賢い消費」かもしれません。 まずは、あなたが大好きなスキー場の運営会社をチェックしてみてはいかがでしょうか?
関連リンク
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