【完全ガイド】なぜ夏油高原は「パウダーの聖地」と呼ばれるのか?ツリーラン全コース徹底解説

「JAPOW(ジャパウ)」を求めるスキーヤー・スノーボーダーが、最終的にたどり着く「聖地」と呼ばれる場所が、東北・岩手県にあります。 その名は、「夏油高原(げとうこうげん)スキー場」

ニセコや白馬のような国際的な知名度とは裏腹に、なぜ「本物」のパウダーフリークたちは、時間と労力をかけてまで、この「夏油」を目指すのでしょうか?

「積雪量が日本一?」「ツリーランがヤバいらしい」

その噂はすべて本当です。 この記事では、夏油高原が「聖地」と呼ばれる理由を解き明かし、その核心である全14ヶ所(※2025-26シーズンは全16エリアに拡大予定)の「ツリーランエリア」について、日本で最も詳しく徹底解説します!

目次

【2025-26シーズン速報】オープンは11月22日(土)予定!

まずは今シーズンの情報から。 夏油高原スキー場は、2025年11月22日(土)にオープン予定です! (※天然降雪によりゲレンデコンディションが整えば、の予定です。積雪状況により延期する可能性もあります)

「え、11月下旬? 12月じゃないの?」と驚くかもしれませんが、それこそが夏油の「規格外」の証。日本有数の豪雪地帯だからこそできる早期オープンです。

  • 夏油高原スキー場公式サイト
あわせて読みたい
GETO KOGEN / Winter 圧倒的積雪量の豪雪リゾート 世界屈指のパウダーリセット率で最高の滑走環境を誇ります

なぜ夏油は「パウダーの聖地」なのか?

夏油が他のスキー場と一線を画す理由は、主に以下の3つの「規格外」な特徴にあります。

理由①:【規格外】世界有数の「豪雪量」

「積雪5m」が当たり前の世界。夏油高原は、気象庁のアメダス観測点(酸ケ湯など)を除けば、スキー場として日本トップクラス、世界有数の豪雪地帯に位置しています。シーズン平均積雪量は15mを超え、多い年では20mに達することも。 この圧倒的な「降雪量」が、常にゲレンデをリセットし、極上のパウダーを約束します。

理由②:【規格外】雪質「アスピリンスノー」

豪雪地帯でありながら、内陸に位置するため、雪は極めてドライ。ニセコとも白馬とも違う、軽すぎて握れない「アスピリンスノー(解熱剤の粉末)」と呼ばれる極上の雪質が特徴です。

理由③:【規格外】日本一の「ツリーラン解放度」

これが聖地たる最大の理由です。 他のスキー場が「コース外滑走禁止」や、厳格な「ゲート制」を敷く中、夏油高原は「スキー場全体を滑走エリア」と捉え、ゲレンデ内の森(ツリーエリア)を積極的に解放しています。 その数、なんと全16エリア(2025-26シーズン予定)。自己責任のもと、広大なブナの森を自由に滑り降りる体験は、まさに「天国」です。

【完全ガイド】ツリーランエリア徹底解説

夏油高原のツリーランは「自己責任」が原則です。ヘルメット、ビーコン等の装備と、十分なスキルが必須です。 レベル別に、主要なエリアを解説します。(※エリア数は2024-25シーズンの14ヶ所をベースにしています。最新の16エリア詳細は公式サイトでご確認ください)

【レベルS】上級者限定・最強のディープパウダー

1. Shooter (シューター)

  • 場所: 第1ゴンドラ降り場から左奥
  • 特徴: 夏油最強の呼び声高い、最大斜度40度超の急斜面。名前の通り、斜面を撃ち抜くように滑り降ります。ドロップイン(コースに入る)の勇気が試される、エキスパート専用エリア。

2. Extreme (エクストリーム)

  • 場所: 第1ゴンドラ沿い
  • 特徴: 沢地形で、地形遊びが楽しいエリア。積雪が少ないと沢底にハマる危険もありますが、雪が溜まった日の「底なしパウダー」は格別です。

3. Garden (ガーデン)

  • 場所: 第1ゴンドラ山頂から右側
  • 特徴: 広大なオープンバーンと、適度な間隔のツリーが混在する「庭」。斜度も程よく、スピードに乗ったロングターンが最高に気持ちいいエリアです。

【レベルA】中〜上級者向け・地形とブナの森

4. Beech (ブナ)

  • 場所: 第2ゴンドラ中間
  • 特徴: 夏油の美しいブナの森(Beech)を堪能できるエリア。木々の間隔が広く、中級者がツリーランデビューするのにも最適です。

5. Rabbit (ラビット)

  • 場所: 第1ゴンドラと第2ゴンドラの間
  • 特徴: アップダウンがあり、まるでウサギ(Rabbit)のように跳ねながら進むテクニカルなコース。

6. Summit (サミット)

  • 場所: 第1ゴンドラ山頂、標高1,070mの最高地点
  • 特徴: 標高最高地点からドロップするエリア。天気が良ければ、山頂からの景色とパウダーを同時に楽しめます。

【レベルB】中級者向け・パウダー入門

7. Little (リトル) / Heart (ハート) / Stream (ストリーム) ほか

  • 特徴: コース脇に設置された、比較的斜度の緩やかなエリア。コースにすぐ戻れる安心感もあり、「ツリーランに挑戦してみたい」という中級者の最初のステップに最適です。

▼ツリーランエリアの詳細マップはこちら

「聖地」へのアクセスと拠点

「聖地」と呼ばれる場所は、かつてアクセスが困難でした。しかし、今は格段に便利になっています。

  • 新幹線(東京から約3時間):
    • 東北新幹線「北上駅」で下車。
    • 北上駅からは、スキー場への「無料シャトルバス」が毎日運行しています。(所要約50分)
    • このバスの存在が、夏油を「車なしスキーヤー」にも解放しました。
  • 車(東北自動車道):
    • 「北上江釣子IC」から約30分。
    • 注意: ゲレンデまでの道は、豪雪地帯の山道です。「4WD+スタッドレス」は最低限の装備。甘く見ると必ずスタックします。


まとめ

夏油高原スキー場は、「スキー場」という名の「雪山アドベンチャーフィールド」です。 圧倒的な降雪量と、それを自由に受け止める広大なツリーランエリア。 「コース脇のパウダーでは満足できない」「本物のディープスノーと戯れたい」 そう願う本気のスキーヤー・スノーボーダーを、夏油は11月22日から待っています。 (※ルールと装備は絶対に守り、安全に楽しみましょう!)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界中のスキー場情報を発信しています。
世界中のスキーリゾートを回り、最高の雪質を求めています。
個人的にはウィスラーが大好き!でも、日本の雪も世界に誇れる最高の雪!

目次