九州のスノーボーダー・スキーヤーにとって、あまりにも寂しいニュースが発表されてしまいまいた。日本最南端のスキー場として愛されてきた宮崎県の「五ヶ瀬ハイランドスキー場」が、その歴史に幕を下ろすことになりました。
毎年のように「今年はいつオープンするかな」と心待ちにし、あのエッジの効いたテレビCMを見て冬の訪れを感じていた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、スノーリゾート情報サイト「スノーサーチ」編集部が、五ヶ瀬ハイランドスキー場が歩んできた激動の歴史や、私たちに与えてくれた感動を振り返ります。さらに、五ヶ瀬町が現在開催している特別な観光キャンペーンについても詳しく解説。「スキー場はなくなっても、五ヶ瀬の魅力は終わらない」——そんな前向きな情報をお届けします。
スキー場営業終了の背景
長年、九州のウィンタースポーツの象徴であった五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業終了は、多くのファンに衝撃を与えました。ここでは、終了に至った背景を整理します。
温暖化と雪不足という避けられない壁
五ヶ瀬ハイランドスキー場は、標高1,600mを超える向坂山に位置し、九州でありながら良質な雪質を誇っていました。しかし、近年の地球温暖化の影響は大きく、慢性的な雪不足に悩まされていました。
天然雪だけでなく人工降雪機をフル稼働させてゲレンデを維持してきましたが、気温が十分に下がらない日が増え、オープン日の延期や営業期間の短縮が常態化。自然を相手にするスキー場運営の厳しさが浮き彫りになっていました。
施設の老朽化と経営への打撃
1990年のオープンから30年以上が経過し、リフトやセンターハウス、アクセス道路などのインフラ老朽化も深刻な問題でした。※一般的にスキー場のリフト設備の更新には数億円規模の費用がかかると言われています。
雪不足による来場者数の減少と、莫大な設備維持費・更新費用のバランスが崩れ、これ以上の継続は困難という苦渋の決断に至ったと考えられます。
五ヶ瀬ハイランドスキー場が歩んだ30年超の歴史
悲しいニュースの一方で、五ヶ瀬ハイランドスキー場が九州のスノーシーンに与えた影響は計り知れません。その輝かしい歴史を振り返りましょう。
1990年開業:九州スノーボーダーの聖地として
バブル絶頂期の1990年に第三セクター方式で開業。当時、「宮崎県でスキーができる!」という事実は全国的な驚きをもって迎えられました。
スノーサーチ編集部員も学生時代、深夜に車を走らせ、凍結したつづら折りの山道を越えて五ヶ瀬に向かったものです。朝日に照らされたゲレンデを見た時の高揚感は、今でも忘れられません。九州中のスノーボーダーが集まり、リフト待ちの列にはいつも熱気があふれていました。
攻めすぎたテレビCM「南ちゃん」シリーズの衝撃
五ヶ瀬を語る上で絶対に外せないのが、2010年代に一世を風靡したテレビCMです。
「日本一南にあるスキー場だから、南ちゃん」というキャッチコピーのもと、セクシーな女性タレント(南ちゃん)を起用したギリギリのラインを攻めるCMは、毎年SNSやメディアで大論争(と大爆笑)を巻き起こしました。
「今年はどんなCMを出してくるのか?」——それは九州の冬の風物詩であり、圧倒的な知名度向上に貢献した、見事なプロモーション戦略でした。
あなたの記憶が歴史になる!「未来へつなぐ想い出プロジェクト」とは?
五ヶ瀬ハイランドスキー場はなくなってしまいますが、五ヶ瀬町とごかせ観光協会は、ただ終わらせるのではなく、私たちの「想い出」を未来へ残すための素晴らしいプロジェクトを始動させました。
それが、「五ヶ瀬の冬にありがとう!~未来へつなぐ想い出プロジェクト」です。
プロジェクトの概要と募集内容
「皆様がこの場所で笑い、感動したかけがえのない『冬の記憶』は、たとえ形がなくなっても、未来へ語り継がれるべき大切な財産」という公式の熱い思いから立ち上がったこの企画。現在、以下の3つを募集しています。
| 募集内容 | 具体例 |
| 1. 想い出のメッセージ | スキー場への感謝、当時の面白エピソード、初めて滑れた日のことなど |
| 2. 写真・画像データ | ゲレンデを滑っている姿、山頂からの景色、仲間との記念写真など |
| 3. 昔のグッズの現物提供 | 当時のパンフレット、古いリフト券、記念グッズなど(※送料は観光協会が負担!) |
応募方法と締め切り(2026年9月30日まで)
応募はとても簡単で、あなたが一番送りやすい方法を選べます。
- しっかり送りたい方: 公式サイトの「想い出プロジェクト応募フォーム」から。
- 気軽に送りたい方: ごかせ観光協会のInstagramやFacebookのコメント欄、またはDM(ダイレクトメッセージ)から写真や文章を直接送信。
【応募期間】2026年9月30日(水曜日)まで
※グッズ寄贈や写真の権利に関する注意事項は、必ず公式の応募規約をご確認ください。
五ヶ瀬の冬は終わらない。次は私たちが想い出を届ける番
本記事では、五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業終了に関する背景と、現在開催中の「未来へつなぐ想い出プロジェクト」について解説しました。
- 営業終了の背景は、温暖化による雪不足と施設の老朽化。
- 1990年の開業以来、35年以上にわたり九州のスノーシーンを牽引してきた聖地。
- 現在、公式が私たちの「想い出(メッセージ・写真・グッズ)」を集めるプロジェクトを実施中。
五ヶ瀬ハイランドスキー場、35年間本当にありがとうございました。
読者の皆様、スマートフォンやパソコンのフォルダに、五ヶ瀬で笑い合った写真が眠っていませんか? 青春の思い出が詰まったリフト券が引き出しの奥にありませんか?
ぜひ、その貴重な記憶を公式プロジェクトに寄せてください。あなたの想い出が、五ヶ瀬の歴史として未来へ語り継がれます。

