スキー場の特徴
志賀高原の入口、標高1,700m近い高地に位置する「熊の湯スキー場」は、日本スキーの歴史と伝統が息づく、技術志向のスキーヤーから「聖地」として愛され続ける特別な場所です。志賀高原で最も早く開かれたスキー場の一つであり、その歴史に裏打ちされたゲレンデは、訪れる者を魅了してやみません。
このスキー場の最大の資産は、その卓越した雪質、通称「熊雪(くまゆき)」にあります。標高1,690mから1,960mに広がるゲレンデは、その大半が北向きの斜面で構成されています。これにより、シーズン中は直射日光の影響を受けにくく、気温も低く保たれるため、水分量が極めて少ないサラサラのパウダースノーが、トップシーズンのみならず春先まで長く維持されます。11月下旬の早期オープンから5月上旬のゴールデンウィークまで、非常に長い期間、最高のコンディションで滑走を楽しめるのも大きな魅力です。
ゲレンデは、センターハウス(レストラン・ベルドール)を中心に扇状に広がっており、どのコースを滑り降りても自然とベースに戻ってくることができる、非常に分かりやすく機能的なレイアウトが特徴です。リフトは5基とコンパクトながら、初級者から上級者までバランス良く配置された10のコースは、どれも滑りごたえ十分。特にSAJ(全日本スキー連盟)公認の急斜面コースや、コブが続く上級者向けコースは、基礎スキーヤーや競技スキーヤーのトレーニングの場として、また技術を磨きたいと願うスキーヤーの挑戦の場として高い人気を誇ります。そのため、ゲレンデではスキーヤーの比率が非常に高く、独特の真剣かつ熱気ある雰囲気が漂っています。
スキー場名が示す通り、この地は「熊の湯温泉」という素晴らしい温泉地でもあります。スキー場の麓には「熊の湯ホテル」があり、ゲレンデに隣接してエメラルドグリーンに輝く硫黄泉が湧き出ています。滑走で疲れた体を、日本トップクラスの雪質と歴史ある名湯の両方で癒すことができる。この贅沢な体験こそが、熊の湯スキー場が長年にわたり多くのスキーヤーを惹きつけてやまない理由です。
ゲレンデガイド
扇状に広がる、効率的かつ滑りごたえのあるコースレイアウトが特徴です。スキーヤーの比率が非常に高い、技術志向のゲレンデです。
- リフト数: 5基 (クワッドリフト 1基 / ペアリフト 4基)
- コース数: 10コース
- 最大斜度: 32度(第3Aコース)
- 最長滑走距離: 1,300m
- 標高差: 270m (トップ 1,960m / ボトム 1,690m)
- コースレベル: 初級 30% / 中級 40% / 上級 30%
主なコース紹介
- 第1Aコース(初級) センターハウス前に広がる緩やかで広々としたコース。スキーやスノーボードのレッスン、初心者の練習に最適です。
- 第2Aコース(中級) 第2ペアリフト沿いに広がる中斜面。カービングターンの練習や、基礎技術の確認に最適な、熊の湯のメインコースの一つです。
- 第3Aコース(上級) 最大斜度32度を誇る、SAJ公認の急斜面コース。整備されたバーンはエキスパートの腕試しに最適です。
- 第3林間コース(初〜中級) 木々の間を抜ける迂回コース。景色を楽しみながらゆっくりと滑りたい方や、初級者の方が下山する際にも利用できます。
- 第4Aコース(上級) ゲレンデの東端に位置するコース。降雪後には非圧雪のパウダーエリアとなることが多く、コブも発生しやすい上級者向けのチャレンジングなコースです。
アクセス
〒381-0401 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏7148
(7148 Hirao, Yamanouchi-machi, Shimotakai-gun, Nagano 381-0401)
公式ウェブサイト
- 志賀高原 熊の湯スキー場(熊の湯ホテル内)
周辺施設
温泉施設
- 熊の湯温泉
- スキー場の麓にあり、ゲレンデ名の由来でもある温泉。「熊の湯ホテル」で日帰り入浴も可能です。翡翠色の硫黄泉が特徴。
- ほたる温泉
- 熊の湯エリアにあるもう一つの源泉。「志賀パレスホテル」がこの温泉を引いています。
- 渋温泉
- スキー場から車で山を下った場所にある温泉街。石畳の風情ある街並みで「九湯めぐり」が楽しめます。
宿泊施設
観光地
- 地獄谷野猿公苑
- 温泉に入る野生のニホンザル(スノーモンキー)で世界的に有名な公園。スキー場からは車でのアクセスが必要です。
- 横手山・渋峠スキー場
- 隣接するスキーエリア。日本最高標高2,307mからの絶景が楽しめます。(※熊の湯スキー場とのリフト共通券はありません)

